道東でも、特に帯広以遠は札幌から移動に時間が掛かり、かつてはなかなか行きづらいところでした。しかし、広大な釧路湿原、摩周湖、阿寒湖など見所はたくさんありますし、根室市の納沙布岬からは北方領土を望むこともできます。現在は、札幌から特急スーパーおおぞらが数多く運転され、移動も格段に楽になりました。
釧路と聞いて最初に浮かぶのは国立公園に指定されている釧路湿原でしょう。釧路に行って、湿原に行かない手はありません。あと、忘れてはならないのが海の幸を楽しむこと。北海道の旅行は、とにかく広大なことからどうしても足早な旅行になりがち。そんな足早な旅行の途中でも、和商市場では海の幸を満喫することもできます。ここでは、釧路湿原と和商市場に絞ってご紹介します。
釧路湿原は釧路市の他、釧路町や標茶町などにまたがる広大な湿原です。総面積2万6861ha、甲子園の約6,800倍という、広大な湿原です。湿原の中心部は立入禁止区域ですので一般の方は周囲の展望台から眺めることになります。
細岡展望台(大観望)からの眺望 |
釧路湿原駅で見かけた野生のキタキツネ |
展望台は釧路市湿原展望台、岩保木山展望台、細岡展望台の他、数多くありますが特におすすめしたいのが、細岡展望台です。
別名「大観望」といわれるそうで、すばらしい眺めです。蛇行している釧路川や遙か遠くまで広がる湿原が見渡せます。天気が良ければ遠くの雌阿寒岳などまで見渡せるそうですし、苦労をして見に行く価値はあると思います。
あわせて、湿原に行くときにはできればJR釧網本線を利用されるといいでしょう。国道は湿原から少し離れたところを走っていますが、鉄道は湿原沿いをたどるように敷かれており、湿原をいっそう楽しめるはずです。また、釧路湿原ノロッコ号という観光列車が運転されており、こちらはさらにゆっくりとしたスピードで湿原を楽しむことができるようになっています。時には丹頂鶴に出会うこともできますし、写真のような野生動物との偶然の出会いもあるかも知れません。列車ののんびりとした旅ならではですね。ただしノロッコ号は臨時ですので、行く前に確認を忘れずに。
なかは、さらに足を延ばして塘路(とうろ)駅まで行き、列車を待つ時間を利用してサルボ展望台まで歩きました。塘路駅から、1kmほど国道を歩いたところにある駐車場から、少し登ったところにある展望台ですが人も少なく、左側に塘路湖、右側に釧路湿原を見渡すことができます。
交通: | 細岡展望台:JR釧網本線釧路湿原駅下車徒歩約5分 |
サルボ展望台:JR釧網本線塘路駅下車徒歩約30分 |
釧路で是非体験したいのが、和商市場での食事です。和商市場は、魚介類の他総菜などを扱うお店がたくさん並んでいます。ここで有名なのが、ご飯を盛ったどんぶりに、あちこちのお店で上に具を載せてもらうという買い物の仕方です。地方の市場に行って、並んでいるものをその場で食べられたらと思うことがありますが、ここではそれが実践できます。温かいご飯にホタテ貝やイクラ、鮭などなど新鮮な魚介類が載ったご飯なんて、なかなか出会えるものではありません。特に、夜行列車などで釧路に着いた時には、おすすめです。
交通:JR釧路駅前すぐ