番外編〜スイス鉄道の旅〜

第4日目 サンモリッツ→ツェルマット(氷河急行の旅)その1

 4日目は、今回の旅行のメインイベント、氷河急行です。サンモリッツからクールまでは、前日のマイエンフェルトへの日帰り旅行と同じ経路ですが、やはり氷河急行という観光列車だけあって乗客は非常に多く、車内設備もかなり違います。
 列車編成で言えば食堂車の連結と1等車のパノラマカーの連結が大きな違いでしょうか。また、お土産などの車内販売もあります。

氷河急行食堂車
これが食堂車
(サンモリッツ駅にて)
私たちが乗った列車をクールまで牽引した機関車
「coop」の広告入りです。
(サンモリッツ駅にて)

 この列車の中で日本人女性5人のグループと乗り合わせました。このグループ、どうやら前日のマイエンフェルトでも遭遇していたようです。食事をしたホテルでの様子をしっかり観察されており、「ご主人よりも奥さんのほうがたくさん英語でやり取りしていた」と言われました。・・・おっしゃるとおり、英語は苦手です。この方たち、途中のアンデルマットで降りていかれました。

 この日は天気も回復し、クールまでの車窓もいっそう美しいものとなりました。前日は雨に煙っていたスパイラル線も谷の下のほうまで見渡せて、アルプスの谷の険しさを際立たせます。ちなみに、途中の谷を眺めるには1等車は若干不向きです。窓が開かないので、谷底を覗けません。ランドワッサー橋などでは、2等車の乗客の皆さんは窓を開けていましたので・・・。

日差しのさすスパイラル線。前日の写真と比べてみてください。 クールでは方向転換。機関車も交代です。

 車窓はどこもきれいなのですが、乗車時間も長いため、さすがに中だるみ。と、そんな頃に都合よく予約しておいた昼食の時間です。食堂車は、列車予約時に一緒に予約するのですが、サンモリッツ出発後、乗務員が確認のためにやってきました。私たちの場合はクーポンを提示すると食事の時間が告げられました。

これが本日のメニュー これが食堂車の内部です。木製の内装になっています。ちなみに、向かいの空席は筆者の席・・・。
実は、乗り物酔いで撤退を余儀なくされました。
というわけで、ほとんど食べていません。

 ここでは、妻の日記から食堂車の部分を引用・・・・「この日の食堂車のメニューは、ミックスサラダ、エンガディン地域の仔牛のカツレツ(乾燥グリーンピース詰め)、ポレンタ、フレッシュなほうれん草、アプリコットケーキだった。ほうれん草は「これでもか!」というくらいにゆでられてクタクタのビタビタであり、ポレンタは細かくくだいたとうもろこしがドロドロになったやつなんだけど味は鳥のエサっぽいし(爆)、仔牛のカツレツはカツというより煮込みでおまけにすごく固かった。ゆでただけのほうれん草が一番おいしかった(笑)。(ちなみに、帰国後知ったのですが、海外のほうれん草はどんな風にゆでても「切れ切れ、バラバラ、くたくた」になるのだそうです。)決してシェフの方の腕のせいではないとのことですので、念のため。
 すばらしい車窓を眺めながらの食事、きっと思い出に残るはずです。


 乗り物酔いに苦しんでいるうちに、列車は「アルプスの十字路」アンデルマットに近づいていました。アルプス越えの要衝であるこの町ですが、鉄道に関しても、この町の真下をトンネルが貫いており、地上の線路と組み合わせればまさしく「十字路」です。

車窓から見下ろすアンデルマットの町。進行方向は左側ですが、この後トンネル内で大きくループして山を下っていきました。
列車は、さらに画面奥に向かって走ってきます。

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