番外編〜スイス鉄道の旅〜

第3日目 サンモリッツ→クール→マイエンフェルト→クール→サンモリッツ

 今回の旅行は、初日のルガーノを除いて、すべて連泊だったので荷物をホテルに置いて、身軽な日帰り旅行もしました。その一つが、「アルプスの少女ハイジ」の舞台となったマイエンフェルトへの旅行です。

 サンモリッツからマイエンフェルトまでは、グラウビュンデン州の州都であるクールで乗り換えて2時間ちょっとです。山と谷を越え、川に沿って走り、その車窓はとても変化に富んでいて、飽きさせません。 ちなみに、途中のクールまでは翌日に乗る「氷河急行」と同じルートです。
 左の写真は、マイエンフェルトに向かう車窓の風景。すでにだいぶ山を下り、クールに近づいてきています。
 ちなみに、クールまではベルニナ急行と同じRhbの区間。クールからマイエンフェルトまでは、スイス国鉄SBBの区間です。クール駅はRhbとSBBの共用で隣り合ったホームから違う会社の列車が発着しています。

 そして、着いたのが右の写真、マイエンフェルト駅です。サンモリッツは雨が降っていなかったので傘を持ってこなかったのですが、マイエンフェルトは雨が降ったりやんだり・・・・・。途中、時折雨宿りをしながら、坂道を歩くことになりました。ちなみに、写真向かって奥がクール、サンモリッツ方面です。駅舎はありますが、無人駅です。コインロッカーが駅舎の中に。キオスクが駅前にあります。
 写真ではいきなりマイエンフェルトに着いてしまっていますが、行きはあまり写真を撮らなかったので・・・・。実は、駅の写真も帰りに撮ったものです。
 駅前では、いきなり日本語がお出迎え・・・・・・。日本人観光客が多いんでしょうね。「はるばる遠くから、ハイジの里へようこそおいでくださいました。」(確かそんな感じ)という旗が掛かっていました。中には、「日本語通じます」みたいな看板を出したお店も・・・・。日本人観光客の影響の大きさを思い知らされました。
 

  マイエンフェルト駅は、町の一番低いところにあり、町の中心は坂を上った、少し高いところにあります。左の写真が町の中心部です。 ハイジの家は、町を過ぎて畑の中を延々と坂道を登ったさらに高いところにあります。天気が良ければ、非常にいい散歩道だと思います。ただ、体力的には結構掛かります。
 写真を撮ることはできませんでしたが、途中で野生の鹿も見かけました。
 そして、下がハイジの家です。おじいさんと一緒にハイジが過ごしたんですね(もちろん、小説の世界ですが・・・)。中は、ハイジの時代の生活が再現されていて、わらのベッドもあります。(これがかなり小さい!)。これは冬の家だそうで、夏の家というのがさらに高いところにあるそうです。
 ちなみに、この日の食事はハイジの家のすぐそばにある「ホテルハイジホフ」のレストラン。さすがに日本人が多いらしく、日本語メニューも置いてありました。
(実はこの時、ある集団からしっかり観察されていたようなのです。まさか、こんなことがスイスであろうとは・・・・。(大げさか?))

ハイジの家から、駅への帰り道(右下の写真)。このあたりは両側がブドウ畑でした。こんな坂道が駅まで延々と続きます。ここと駅の間に、さっきの町の中心があります。ただ、実際に歩いてみると、駅からずっと歩いてくる人は決して多くありません。多くの人は観光バスの団体客として、一気に目的地に行ってしまうからでしょうか?でも、せっかくなのでゆっくりと歩いて、自分の肌で直接感じてみるのがいいと思います。

ちなみに、左上の写真は途中で見かけた白猫・・・・。妙に妖艶な歩き方をしている猫でした。こんな風景を見つけられるのも、徒歩ならでは。


 マイエンフェルト観光を終わって、サンモリッツへの帰路、一応時間は調べてあったのですが、列車の本数は決して少ないわけではないので、それほど気にはしていませんでした。そんなわけで、駅では時刻表をチェック。(写真)
 時間にもよりますが、1時間に2〜3本程度だったような気がします。
途中のクールで乗り換えて、再びRhbの区間へ。この列車、実はツェルマットから来た、氷河急行と併結なんです。途中のランドワッサー橋では、前方の氷河急行部分では観光客が窓を開けて鈴なりに・・・・。ちなみに、私たちがいた最後尾の車両は貸切状態でした。もちろん、私たちも窓を開けて見ていました。
 帰りは徐々に天候も回復。行きには見えなかった景色も少しずつ見えるようになってきました。
 そんな中で見えたのが「スパイラル線」です。日本でも、ループやスイッチバックは良くありますが、ここはループなんてものではありません。黄色い花の中に、線路があるのが分かるでしょうか?道を2本挟んだ向こう側です。ここは、上から見ると線路が3段になっているように見えます。しかも、スイッチバックではなく、列車の進行方向は常に同じ。知らないで乗っているとそのまま過ぎてしまいそうなくらいですが、しっかりチェックしておきたいところです。


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