プランニング(応用編)

複雑なルートに挑戦しよう!

 プランニングの基礎(その2)の最後に掲載した、なかが1998年2月に行った山陰旅行の行程を再度掲載します。手元に時刻表がある方は、どういうルートを移動したのか索引の地図で確かめてみてください。なお、時刻はダイヤ改正で変更になっていますので、一致しません。ちなみに、実際にプランニングの細かいところを詰めたのは、なかではなく大学時代の友人です。

1日目 東京 2116−(出雲3号)−
2日目 −1024 宍道 1027−(547D)−1102 木次 1203−(549D)−1400 備後落合 1413−(448D)−1538 新見 1619−(868D)−1750 津山 1826−(2832D)−1848 林野 (泊)
3日目 林野 859−(2823D)−923 津山 1023−(快速:3674D)−1119 智頭 1121−(656D)−1214 鳥取 1230頃−(バス)−砂丘−(バス)−鳥取 1431−(540D)−1523 浜坂 1530−(178D)−(178D)−1543 餘部 1638−(180D)−1647 香住 1651−(特急はまかぜ6号)−1714 城崎(泊)
4日目 城崎 901−(167D)−953 浜坂 1012−(529D)−1058 鳥取 1112−(快速とっとりライナー)−1141 青谷 1231−(快速とっとりライナー)−1247 倉吉−(バス)−明治町−(バス)−倉吉 1515−(快速とっとりライナー)−1602 米子 1618−(665D)−1700 境港 1707−(668D)−1750 米子−(バス)−皆生温泉(泊)
5日目 皆生温泉−(バス)−米子 851−(145D)−927 松江−(バス)−松江温泉 1038−(一畑電鉄)−1125頃 川跡 1126−(一畑電鉄)−1137頃 出雲大社前 1353−(一畑電鉄)−1404頃 川跡 1408頃−(一畑電鉄)−1417頃 電鉄出雲市−(徒歩)−出雲市 1433−(特急いそかぜ)−1501 松江 1615−(快速石見ライナー)−1759 温泉津(泊)
6日目 温泉津 819−(329D)−841 江津 850−(特急おき1号)−953 益田 959−(569D)−1155 長門市 1220−(7631D)−1223 仙崎 1231−(632D)−1235 長門市 1310−(734D)−1345 美祢 1353−(バス)−1420 秋芳洞 1535−(バス)−1643 東萩駅(泊)
7日目 東萩 1249−(571D)−1327 長門市 1338−(893D)−1412 長門粟野 1513−(847D)−1527 特牛−(バス)−特牛港−(バス)−特牛 1642−(849D)−1709 小串 1731−(881D)−1815 下関−(バス)−壇ノ浦 (泊)
8日目 壇ノ浦−(バス)−長府駅−(バス)−御裳川−(関門国道トンネル:徒歩)−門司港 1124−(161M)−1131 門司 1139−(158M)−1146 門司−(船)−唐戸−(バス)−城下町長府−長府 1417−(537M)−1430 幡生 1448−(562M)−1524 小野田 1539−(440M)−1553 雀田 1629−(631M)−1634 長門本山 1640−(634M)−1645 雀田 1649−(442M)−1659 居能 1724−(839M)−1731 宇部 1735−(1596M)−1757 小郡 1814−(ひかり128号)−2058 京都 2118−(特急サンダーバード45号)−2358 富山(泊)
9日目 富山 1227−(535M)−1344 糸魚川 1346−(434D)−1444 南小谷 1451−(スーパーあずさ10号)−1836 新宿−御茶ノ水−秋葉原−上野

 地図をたどって頂くとわかりますが、まわる順番がめちゃくちゃです。西に行ったかと思えば東に向かい、南に向かったかと思えば北上したりしています。もちろん、計画するときに必要があるからこういう周り方になっています。それでは、どうしてこのようなルートになったかに触れながら、複雑なプランの作り方をご説明しましょう。


まわりたいところはどこ?

 「いまさら何を言うのか」というような表題ですが、これはとても重要なことです。複雑な行程になると、どうしてもあきらめなければ行けない場所がでてきます。その時、どこを優先的にまわっていくか、順位をつけてはっきりさせておきましょう。場所だけでなく、何時頃ここを通りたいといったものもあり得ます。
 山陰旅行でなかが重視したものの例を挙げると、山陰本線全線踏破、その支線もできるだけ乗る、木次線完乗、出雲大社参拝などです。他にも同行者の希望として、宿泊地はできるだけ温泉にするといったものもありました。これらをうまく組み合わせたプランがこういったものになったわけです。


ネックになる部分はどこ?

 行きたい場所へのアクセス手段はそれほど多くはありません。とりあえず、目的地へのアクセスを調べてみましょう。その中に、アクセスの悪い場所はありませんか?例えば、朝夕しか列車やバスがないとか、接続が異様に悪いとか、1カ所だけとても離れているというのも当てはまるかもしれません。つまり、プランニングにおいてネックになりそうな場所を確認するわけです。
 この山陰の例だと、もっとも難関は木次線の出雲横田−備後落合間でしょう。何しろ、一日数往復しかありません。ちなみに、平成11年12月号の時刻表では定期列車は一日4往復です。


プランニングのポイント

その1〜ネックになる部分から作る

 すでに、ネックになる部分を確認してありますので、そこをうまくクリアすることをまず考えましょう。出発地から順に作る方法もありますが、いくら途中のプランがうまくいっていてもネックになる部分でうまくいかなければ、くたびれもうけです。
 そこで、ネックになる部分の前後をうまくクリアできるプランをいくつか作っておくといいでしょう。もともとの選択肢が少ないので、前後だけであればプランを作るのは難しいことではないはずです。そして、その中から他の部分とうまく一致するものを選びます。

その2〜夜行をうまく使う

 夜行列車は、寝ている間に目的地まで連れて行ってくれます。これをうまく使わない手はありません。例えば、東京から鳥取へ列車で移動する場合、東京を7:03に出発しても鳥取に着けるのは12:54ですが(11年12月号定期列車のみ)、寝台特急「出雲」を利用すれば東京発21:10で鳥取着7:56に着けます。移動時間こそ長いですが、寝台のほうが時間を有効に使えていると思います。朝から移動できて一日をめいいっぱい使えるというのは、重要です。
 山陰旅行の例では、出発時の出雲がそれにあたります。

その3〜最短ルートにこだわらない

 「急がば回れ」といいますが、プランニングでもこれは真実です。最短ルートが必ず速いとは限りません。どんなに距離が近くても、列車が来なければ何の意味もありません。他に抜けるルートがないかよく探してみましょう。
 山陰旅行のルートをご覧になれば、最短距離にこだわっていないがよくおわかりのことと思います。もっとも、我々の場合、別の理由もあるのですが。

その4〜手間を惜しまないこと

 最後にこれが一番重要ではないでしょうか。とにかく、何度も紙に書いて計画を練ってみること、疑問な点は迷わず現地に問い合わせることです。そうするなかで、あなたは知らず知らずのうちに、時刻表を引く楽しみを感じていることでしょう。

切符の選び方(基礎編その1)」へ続く


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