切符の選び方(基礎編その1)

 プランニングができたら、次は切符選びです。できるだけお得な切符を見つけて、浮いたお金でおいしいものを食べるとか、一回余計に旅行に行くとか、節約できるところはしたいものです。ここでは、お得な切符の探すときのヒントをいくつかご紹介しましょう。

正規の運賃・料金はいくら?

 お得な切符を探す前に押さえておきたいのが、正規運賃(料金も含めて)がいくらかということでしょう。場合によっては、正規運賃が一番安いということもあり得るのですから。
 運賃の計算をするためには、時刻表のピンク色のページを見る必要があります。なんか、表がたくさん並んでいて取っつきにくいかもしれませんが、ある程度大きな駅同士であれば早見表で簡単に調べることができますし、複雑な行程でなければそんなに難しく考える必要はありません。
 運賃の詳しい計算方法を説明しているときりがありませんので、これは時刻表に譲るとして、お得な切符はどうやって探すのかということに進みましょう。

基本的な節約方法

まずは、特別な切符を使わないで運賃を節約する方法をご紹介しましょう。

往復割引を使う

 行きと帰りの経路が同じで、片道が600kmを超える場合に往復の切符を同時に買うと、行きと帰りの運賃が1割引になります。
 ここで一つ裏技、片道が600キロを超えなくても、540kmを超えるのならば、600kmを超える駅まで買った方が得になります。切符の目的地まで乗らなくても、後戻りしない限り自由に乗り降りすることができる(途中下車といいます)ので問題ありません。
 例えば、東京都区内から新大阪までは552.6kmしかありませんが、明石まで買った方が、片道あたり100円得になります。

一周する切符を作る

 もし、旅行の行程がぐるっと一周するようならば、切符は通しで買うのがお得です。
 例として、東京を出発して、名古屋、福井、金沢、富山とそれぞれ観光(途中下車)して東京に戻ってくる場合を考えてみます。(ルートの概要は図を参照)
 仮に、東京から金沢までと金沢から東京までを別々の切符にすると、
東京・金沢間9,350円+金沢・東京間7,980円=17,330円ですが、これを通しで買うと1143.4kmで13,130円となり4,200円得になります。
 この場合、切符は東京都区内から東京都区内ゆきとなります。
 この切符のポイントは、JRの運賃が長距離になればなるほど、1kmあたりの単価が安くなる(長距離逓減制といいます)ことをうまく利用している点にあります。
 ただし、これは経路が一周を超えないことが条件です。つまり、帰りに東京を通り越して横浜までというのは一周を超えてしまいますので、作れません。

一周する切符のルート概要

切符の選び方(基礎編その2)へ続く

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